ロレックス エクスプローラーの14270とは？基礎知識や仕様を解説

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ロレックスは類まれな人気と知名度を誇る高級腕時計ブランドであり、これまでにコスモグラフ デイトナやGMTマスターといったハイクオリティコレクションで世界中から高い評価を集めてきました。

その高い人気はアンティークモデルにまで及んでおり、一部のレアモデルに関しては中古市場で驚くような価格で取引されることも珍しくありません。

当記事では、そんなロレックスの生産終了モデルのひとつ、「エクスプローラー14270」について詳しく解説します。

ロレックス エクスプローラー1 Ref.14270とは

エクスプローラーは探検家に向けて開発された、ロレックスのプロフェッショナルモデルのひとつです。その高い耐久性と視認性を重視したデザインが特徴的であり、これまでに実用派腕時計として高い評価を集めてきました。

また、手に入りやすい価格帯であることに加えて、比較的シンプルなビジュアルを備えているため、エントリーモデルとしての需要も高いモデルとなっています。

エクスプローラー1 Ref.14270の系譜

Ref.14270は1990〜2000年頃に製造されていた、現行モデルから数えて3世代前のエクスプローラー1です。

エクスプローラーが誕生した1953年以来、初めて大掛かりなアップグレードが行われたモデルとして有名であり、このモデルからスクエアタイプのインデックスやサファイアクリスタル風防が採用されるようになりました。

現在に至るまでそのデザインはほとんど変更されていないため、歴代エクスプローラーの中でもマイルストーンのような存在だと言えるでしょう。

エクスプローラー1 Ref.14270の特徴

Ref.14270の初期型モデルに関しては、現行モデルといくつかの点で仕様が異なっています。

見た目でその違いがはっきりとわかるのはバックルと夜光塗料でしょう。初期モデルのバックルにはシングルロックが採用されており、現行のダブルロックと異なり非常にシンプルな造りとなっています。

また、夜光塗料に関してはルミノバではなくトリチウムを採用しており、日焼けや経年変化によってヴィンテージ感のある色合いも見られます。

エクスプローラー1 Ref.14270はムーブメントも独特

Ref.14270のムーブメントは従来モデルのCal.1570からCal.3000に変更されており、振動数が毎時19800振動から毎時28880振動に向上しています。これにより、従来モデルより安定した精度を誇っており、時計としての性能もアップグレードされたと言えるでしょう。

ちなみに、このCal.3000は元々クロノメーターに認定されていないキャリバーでしたが、Ref.14270への搭載に向けてクロノメーター認定が取得され、優れた精度が保証されるようになった過去を持ちます。

ロレックス エクスプローラー1 Ref.14270のシリアル番号の読み方

Ref.14270のシリアル番号は「アルファベット＋6桁の数字」を採用しており、そのアルファベットには以下のように製造年代が振り分けられています。そのため、このルールを覚えておけば、その個体の大まかな製造年数をシリアル番号から探ることができます。

ただし、完全に製造年数とリンクしているわけではないため、参考程度に考えるのが良いでしょう。

ロレックス エクスプローラー1 Ref.14270の仕様の違い

Ref.14270は10年間製造・販売されていたロングセラーモデルであり、その販売期間内に何度かのブラッシュアップが実施されています。そのため、初期型モデルとその後に製造されたモデルにはいくつかの仕様違いが見られます。

ここでは、製造時期によって異なるRef.14270の仕様について詳しく解説します。

後期はブレスレットの留め具が変更

先述した通り、Ref.14270の初期型モデルはシングルロックタイプのバックルを採用していましたが、後期に製造されたモデルではダブルロックタイプのバックルに変更されています。

着脱が容易なシングルロックに比べ、ダブルロックは2段階機構でより強固に着用できるため、過酷な環境での使用を想定したエクスプローラー1にふさわしい仕様と言えるでしょう。

なお、シングルバックルは1996年頃、シリアルで言うとT品番あたりまで採用されていました。

夜光塗料の違い

かつての腕時計の夜光塗料にはトリチウムが一般的に使用されていましたが、放射性物質を含んでいることから、現在では全く使用されていません。もちろんこれはエクスプローラー1でも同様であり、1997年頃、U品番のあたりで夜光塗料が安全性の高いスーパールミノバへと変更されました。

これはダイアル6時位置のロゴからも確認することができ、トリチウムを使用したモデルは「SWISS -T<25」、スーパールミノバに変更されたモデルは「SWISS MADE」と表記されています。

レアな「ブラックアウト」モデルも必見

Ref.14270にはレアな初期型モデル、通称「ブラックアウト」と呼ばれる個体も存在しています。こちらのモデルでは3、6、9のアラビアインデックスに夜光塗料が使用されていないのが特徴的で、インデックスデザインやロゴ表記にいくつかのバリエーションが存在しています。

知名度が高いレアモデルゆえその価値は非常に安定しており、コレクター垂涎のエクスプローラー1と呼べるでしょう。なお、シリアル番号はEとX品番のみが確認されています。

ロレックス エクスプローラー1 Ref.14270が気になる方におすすめのモデル

Ref.14270はロレックスの生産終了モデルの中でも定番であり、その性能も現行モデルに見劣りしないものが備わっています。

もちろん、その他にも歴代エクスプローラーシリーズには高い実用性を備えるモデルが登場しているため、ここでロレックスの現行・生産終了モデルからピックアップしたおすすめモデルを5本ご紹介いたします。

エクスプローラー1 Ref.114270

2001年登場の、Ref.14270の次世代モデルにあたるエクスプローラー1です。Ref.14270と比較してそのディテールに全くと言っていいほど違いは無く、ムーブメントだけをCal.3000からCal.3130に変更したマイナーチェンジモデルとなっています。

その製造期間は10年間ほどで、エクスプローラー1はこのモデルからランダムなシリアル番号が文字盤外周に刻印されるようになりました。なお、このRef.114270でもブラックアウトと呼ばれるレアモデルの存在が確認されています。

エクスプローラー1 Ref.214270

2010年から2021年まで製造されていた、エクスプローラー1の先代モデルです。それまでのエクスプローラー1のケース径は36mmが基本となっていましたが、このモデルは39mm径にサイズアップされており、登場時には大きな話題を呼びました。

また、ムーブメントに関してもCal.3130からCal.3132に変更されており、ムーブメントの耐衝撃性と耐磁性を大きく向上させたことで、より過酷な環境に挑めるエクスプローラー1へと進化しています。

エクスプローラー2 Ref.16570

エクスプローラー2は、より苛烈な環境である洞窟探検を想定した上位モデルです。視認性に優れているだけでなく、洞窟内でも昼夜を判別できるよう24時間表示機能が搭載されており、40mmを超える比較的大型なケースを採用しています。

このRef.16570はその3代目モデルにあたり、Ref.14270と同時期に発売されていました。バックルと夜光塗料の変更がRef.14270と同時期に行われているため、仕様違いの希少モデルもいくつか存在しています。

エクスプローラー2 Ref.216570

2011年登場の先代エクスプローラー2です。ケースサイズは42mmと従来機からサイズアップされており、ダイアルカラーはブラックとホワイトの2色が登場しています。

ちなみに、エクスプローラー2の誕生40周年を記念したモデルであるため、初代モデルRef.1655を想起させる各種ディテールがその最たる魅力となっています。特に、オレンジの24時針はこのモデルから復活しており、新旧モデルを見分ける際の指標にも使われています。

オイスターパーペチュアル Ref.14203

最後は、ロレックスのスタンダードコレクションから、オイスターパーペチュアルのイエローロレゾールモデルをピックアップ。ノンデイトのシンプルなウォッチフェイスに、イエローゴールドとのコンビでエレガンスを加えた使いやすいラグジュアリーモデルです。

このモデルは、今なお入手困難なエクスプローラー1の現行モデル「Ref.124273」とそのデザイン性が類似しており、同じ用途で使えるモデルとして現在人気上昇中のモデルとなっています。

ロレックス エクスプローラー1 Ref.14270の中古相場

Ref.14270の中古相場は、2021〜2022年に関しては非常に安定しており、ほとんど買取価格に変動はありませんでした。しかし、2022年の7月あたりから低下傾向にあり、2023年3月現在では2021年のピーク時から10万円近く値下がりしています。

これは景気などの問題もありますが、ロレックスの新作発表が間近に控えている点も影響していそうです。

なお、ここではRef.14270で最もスタンダードな、ブラックダイアル&ステンレススチールモデルの買取相場を参考としています。

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ロレックスの中古販売品一覧

ロレックスの買取モデル一覧

まとめ

当記事ではエクスプローラー1の生産終了モデルで定番とされている、Ref.14270について詳しく解説いたしました。

エクスプローラ1の現行モデルは、2021年発売ながら現在でも正規品の購入が難しい人気モデルであるため、中古市場を利用してRef.14270を代わりに購入するのも決して悪い選択ではありません。

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